現地レポート

【現地レポート⑬】コーチとキャプテンの厚い信頼関係

2019年12月25日

 男子 2 回戦の注目カードの一つ、明成 (宮城) vs.東海大学付属諏訪 (長野)。夏はともに北陸 (福井) に敗れて悔しい結果に終わった両チーム同士、負けられない熱戦が予想された。

 だが、蓋を開けてみれば、終始ゲームの主導権を握ったのは明成だった。東海大学付属諏訪のキャプテン、#13黒川虎徹選手をフェイスガードでマークし、激しいディフェンスから機動力を生かして得点を重ねる。対する東海大学付属諏訪は後手に回り、「(フェイスガードは)想定していましたが、実際には経験したことがなく、準備が足りませんでした」 と入野貴幸コーチ。6 点ビハインドで入った第 3 クォーターで引き離され、最後までその差を縮められずに104‐78で試合終了となった。

 試合後、黒川選手は「チームを勝たせられず、人生で一番悔いが残る試合になったような気がします」 と震える声で振り返った。厳しいマークに遭いながらも28得点・4 アシストでチームを引っ張ったものの、仲間を勝利に導けなければその表情には当然悔しさがにじむ。

 特に、勝ちたい理由の一つとしてあったのが、入野コーチへの感謝の思いだ。もともと入野コーチの情熱的かつ論理的な指導に感銘を受け、同校への入学を決めた黒川選手。「下級生の頃から、自由にやらせてもらっていました。ここまでずっと信頼してもらって、最後は先生を胴上げしたかった」 と言う。

 また反対に、入野コーチも黒川選手には 1 年生の頃から絶大な信頼を置いていた。プレーで仲間を引っ張るだけでなく、コートに立つ指揮官のように、試合の流れを読んで周りに的確に指示。なおかつ普段の自主練習などでも人一倍に努力を惜しまない黒川選手は、「安心して見ていられる」 と入野コーチにとって一番弟子のような存在だったのだ。

 そんな黒川選手との 3 年間を振り返り、入野コーチは「虎徹のおかげでチームも成長したし、自分も成長させてもらえたし、虎徹自身もすごく成長したと思います。この悔しさは、次のステージでぶつけてもらいたい」 とエールを送る。

 一方、黒川選手は「自分は将来プロになりたいと思っていて、プロになって入野先生が自慢できるような選手になれば、誇りに思ってくれると思います。この 3 年間は絶対に無駄ではないと思うので、これからの糧にしてやっていきたい」と飛躍を誓っていた。

 

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